AlmaLinux 9.2では、パッケージ管理ツールとして主にdnfが使用されます。yumは、過去のRHELベースのディストリビューションで使われていたパッケージ管理ツールですが、現在はdnfに置き換わっています。ただし、AlmaLinux 9.2にはyumコマンドも引き続き利用可能で、dnfへのシンボリックリンクとして提供されています。
目次
DNF の概要
DNF (Dandified Yum) は、YUM を改良した新しいバージョンで、より高速で柔軟性があります。また、Python 3で書かれており、APIやプラグインシステムが改善されています。基本的なコマンド構文は YUM と類似しているため、以前の YUM ユーザーはスムーズに移行できます。
基本的な DNF コマンド
パッケージデータベースの更新
sudo dnf updateパッケージのインストール
sudo dnf install <package-name>パッケージの削除
sudo dnf remove <package-name>パッケージの検索
dnf search <search-term>システム全体のアップグレード
sudo dnf upgrade --refresh依存関係を解決し、不要なパッケージを削除
sudo dnf autoremoveYUM と DNF の違い
- 速度: DNF は、メタデータ処理や依存関係の解決などでより高速です。
- 依存関係の解決: DNF は、依存関係の解決アルゴリズムが改善されており、問題が発生する可能性が低くなっています。
- API とプラグインシステム: DNF では、API とプラグインシステムがより整理されており、拡張性が向上しています。
- Python 3 対応: DNF は、Python 3 に対応しており、RHEL系ディストリビューションが Python 3 をデフォルトで採用しているため、継続的なサポートが期待できます。
最後に、AlmaLinux 9.2では、yumコマンドは引き続き利用可能ですが、実際にはdnfが実行されます。基本的に、アプリケーションのインストールやシステムの更新にはdnfを使用するのが推奨されています。

